私のイップス克服法
2016年11月
ダーツトピックスのフリーペーパーからスマートフォン版に代わり、コラムの泉も一時お休みしておりましたが、また連載させて頂く事となりました。
コラムの泉を読まれている方でしたら、ご存知の方もいると思いますが、私はかれこれ4年くらいイップスです。
私の場合はブルを狙って投げると6ダブルを超えてアウトボード、20トリプルを狙うと4ダブルへ、我慢して投げ続け治ってきたかなと思ったら次は手が出なくなる、一向に出口が見えない。
体の仕組みについて勉強してわかっていたつもりでしたが、全然わかっていませんでした(泣)
こんな状況で、PERFECTに出場しても勝てるはずもなく、ギャラリーの前で投げるのも恥ずかしくて、苦痛でしかありません。試合のときは、気負わないよう練習と思って投げるようにしています。
グリップやフォーム、スタンスを変え、試行錯誤しながら良かれと思う事はいろいろ試しました。力むとわかっていても自分の思い通りに体が動いてくれないのがイップスです。ですが最近、少しずつ手が振れるようになってきました。きっかけはセットアップをして目を閉じて投げると手が振れる事に気づきました。
その次に、握りこまないように我慢しながらテイクバックするようにしました。ダーツを前に飛ばすイメージから上に持ち上げるイメージで投げる。ちょうどバスケットボールを投げる感覚と投げるときリングに入れる前にバックボードにある四角い目印を狙う感覚です。それが少しずつ出来るようになってから手元を気にせず投げる練習。
そして投げ込んで疲れた後に自分でマッサージや鍼をして次の日に疲れが残らないよう努めました。
鍼灸師として、治療のために痛い部分を取り除くことが多いですが、そうならないよう予防していくのも務めでもあります。
そこからイップスにならないように予防策を教えていくのも大事だと思います。
色々と悩みながらも試合に出ていましたが、ある試合で、フェリックスの荒井部長に「ダーツとPERFECTは逃げないから焦らず投げるといいよ」と言われたのがとても救われました。
この一言で気持ちがぐっと楽になりました。