重心と体重移動
2015年12月
どのスポーツでもフィジカルは大事で、サッカーなら当たり負けしない体や、どの態勢でもシュートを打てるバランス力が必要で、そのポイントは重心にあります。人の体の重心は、仙骨のやや前方にあります。
重心がしっかりとれていると、どの方向から押されてもびくともしません。ダーツではぶれないスタンスが可能になります。しかし、重心が安定してしまうと運動エネルギーがゼロとなり、そこからの動き出しに大きなエネルギーが必要となってきます。
例えば車のエンジンも同じく、エンジンスタートに大きなエネルギーを必要とします。イップスも体が安定し過ぎた結果、手が出せず動かなくなる現象ではないでしょうか。
ゴルフでも、止まったボールを遠くに飛ばすためには、体重移動し、その移動のエネルギーをボールに集約させます。スイングさせる場合、止まった状態からスイングするゴルファーは見かけません。
ダーツも、ゴルフ同様に腕を振る動作と連動させて体重の移動が鍵となってきます。そして静止状態(ゼロポイント)を作らない事が重要となります。ダーツの矢は軽いので、飛ばす際は小さい動きなのでパッと見ただけではわかりにくいですが、わずかに体重移動しています。
例えば、重い砲丸投げの砲丸をダーツのフォームで投げてみるとします。重い物を飛ばす場合、大きな動作を取らないと投げられません。こうするとダーツの動きがデフォルメされるので、わかりやすいと思います。
ゴルフでイップスになるのは、パッティングの時が多いそうです。パッティングは動作が小さくカップが見えている状態なので、ここではゼロポイントが生まれやすい環境となり、ここからイップスが起こると考えられます。ゴルフではワッグルと言う初動作を作ることで、ゼロポイントを無くす作業を行います。ワッグルとは、アドレスに入ってから手首をクネクネとクラブを上下左右に振ってタイミングを取る動作です。
ダーツでもゼロポイントを作らないようにする為に、体のどこでもいいので絶えず動かすところがポイント。足の指でも良し、口を開けるも良し、体を前後に動かしてみるも良し。お試しあれ。