お酒とダーツ
2015年2月
12月から忘年会、お正月、そして新年会と、お酒を飲む機会が増え、二月に入りようやくお酒を飲む量が減り落ち着いてきたのではないでしょうか。お酒で性格が変わることは良くあります。笑い上戸、泣き上戸など、ちなみに酔って人に絡む人は拗ぢ上戸(ねじじょうご)と言うそうです。
原因は幼少期のトラウマなどもありますが、普段からポジティブに考えているかネガティブに考えているかで変わってくるそうです。ポジティブに考える人は陽気で明るくなり、ネガティブな人は陰気になったり不機嫌になる傾向にあるようです。性格と言うより普段から自分の中にある抑圧されたものが解放されるようです。
アルコールは胃と小腸で1~2時間ほどですべて吸収され、血液を通して全身を巡り肝臓で分解され、そして脳の様々な部分に影響を及ぼします。脳にアルコールが回ると理性をつかさどる大脳新皮質に作用します。酔い始めは興奮状態で陽気ですが、飲み過ぎると思考力が鈍り自律神経調節や、本能や情動の中枢である視床下部に作用し、本来の感情が表に出てきます。腹側被蓋野からドーパミンと言うホルモンが増加して、気分を高揚させモチベーションをアップさせます。側坐核は神経伝達物質GABAを分泌し、不安や緊張を軽減させる作用があります。脳幹の縫線核で作られたセロトニンが増加して、気持ちを落ち着かせストレスを緩和させる作用があるので、ダーツでも緊張せずに投げる事が出来ます。
しかし血管収縮作用もあるので頭痛の原因にもなります。新しい記憶は海馬にはいりそこから大脳皮質に送られます。扁桃核は視床下部にホルモン放出命令を出し記憶の調節も担っています。飲み過ぎて記憶をなくすのはここに作用しているからです。
簡単に説明すると脳は体の司令塔ですから、脳が侵されれば全身に良くも悪くも影響が出ますよと言うお話。これだけで済ませるとあっという間にコラムが書き終えてしまうので専門用語を使ってみました。ついつい飲み過ぎてしまう方はトマトジュースを一緒に飲むと、アルコールの吸収が緩やかになり分解も促進されるそうです。お酒が脳に及ぼす良い事も挙げましたが、飲み過ぎは肝硬変、脳を委縮させ更に脳卒中、心筋梗塞の原因にもなります。
過ぎたるは猶及ばざるがごとし。ほどほどに。