胸郭出口症候群
2014年4月
ダーツを投げていてすぐ腕がだるくなることはありませんか?
よくある日常動作では傘を持ったり吊革につかまったり、洗濯物を干すときに腕がだるくなる場合、もしかしたら胸郭出口症候群かもしれません。
首から腕に向けて伸びる神経と血管が首の斜角筋や小胸筋に挟まれているのでこれらの筋肉の疲労や炎症により圧迫されしびれや冷えと言った症状が現れます。
神経や血管が圧迫されるので腕にうまく脳からの情報が伝わらなくなり、イップスの原因の一つではないかと考えられます。
女性に多いと言われますが、男性にも良く見られます。
原因は猫背や腕を酷使する作業、鎖骨の骨折経験あるなどいくつかあります。ダーツプレイヤーはなり易いです。
胸郭出口症候群の(誰でもできる?)検査方法を紹介します。験者、被験者と分かれ基本的に被験者は座位で行います。
■ アドソンテスト
被験者には、患側の手を腿の上においてもらいます。験者は被験者の患側の手首の脈を触り被験者は症状の出る方と反対側に首を回旋(右腕が悪い場合は左に回旋)そして深呼吸してもらいます。
■ アレンテスト
被験者の腕を真横に挙げ肘を曲げ、腕を上に曲げてもらいます。
験者は患側の脈を取り、首を健側に回旋してもらいます。
■ ライトテスト
アレンテスト同様、腕を真横に挙げ肘を曲げ、腕を上に曲げてもらいます。験者は右手で脈を取り左手で肩関節を前に押し被験者の胸が反るような形(過外転)にします。
■ エデンテスト
被験者は、腕を下に降ろし験者は被験者の脈を取りながら腕を下に引きもう一方の手で被験者の肩を下げます。
これまでの4つのテストで脈が、弱くなったり無くなったりすると陽性です。
■ ルーステスト
これは一人でも行えます。両腕を真横に挙げ、肘を曲げ腕を上に挙げそのまま3分間グーパー、グーパーします。腕がだるくなったり冷たくなったりすると陽性です。
■ モーレイテスト
右手が患側ならば右鎖骨のくぼみを左手の人差し指、中指、薬指の3本で押さえ腕に痛みやしびれが誘発されれば陽性です。
胸郭出口症候群が良くなれば、長時間投げても疲れにくくなるので、しっかり練習が出来、上達の近道にもなります。その先には楽しいダーツライフが待っていますよ。
腕のしびれは、時に重篤な疾患が隠れている場合がありますので、まずはお医者さんに相談しましょう。
あら、陽性でした?次号まで待てない方は、やまぎわ治療院でお待ちしております。
次回は対処方やストレッチを紹介します。